たまに大きく負けるEAとの付き合い方は難しいものです。裁量でも同じですが、どうすれば生き残り、結果として膨大な利益を得ることができるのか?
その戦略のヒントは「ケリー基準」と呼ばれる考え方にあります。
これは純粋に確率を扱ったものですので、相場にそのまま適用するには無理があるのですが、考え方は「なるほど!」と思わせるもので・・・・
・破産(資金を失うこと)する人と
・膨大な利益を得る人
の違いを理解する上で洞察を与えてくれます。
こちらのサイトに詳しいのですが、数式等々は割愛して一部引用させていただきます。
運用資金100万円あるとして、以下のゲームの場合に利益を最大にするには1回当たり運用資金の何%を賭ければ利益が最大になるでしょうか?
ケース1:勝率60%で+1円/回、負けると-1円/回
ケース2:勝率 59.999%で+1円/回 勝率0.001%で+100円/回。損失は40%で-1円/回
これは、たまに大きく勝つケース
ケース3:勝率 60%で+1円/回、損失は39.999%で-1円/回、0.001%で-10円/回
これは、たまに大きく負けるケース(ちびちびコツコツ系のEAに似ています)
この最適賭率(運用資金に対する率)をケリー基準で計算すると下記の表になります(運用資金100万円の場合)。

(事例とデータはhttp://www.geocities.jp/y_infty/managementから引用)
つまり、10万回に1回100倍勝つとしても、最適な掛け金は57円しか増加しません。ほとんど統計上の誤差と考えてよさそうです。
いっぽう、10万回に1回、10円負けるとすれば、最適な掛け金は半分以下になるという事実です。(ここまでの記述は、http://www.geocities.jp/y_infty/managementからの引用です。)
上記サイトの著者も述べていますが、ある売買システムの将来の勝率は不明であるので、残念ながらケリー基準を正確に適用することは不可能です。サイコロゲームのようには、売買システムの将来の勝率を明言できないからです。
しかし、この「損失の可能性は思ったよりひびく」という考え方の方向性は全く正しいものです。
■バックテストで検証!
では、ここでケリー基準の妥当性をMT4のストラテジーテスターで検証してみたいと思います。
Robowalk FX EUR/USD(5m)の2007年中に運用資金1000ドル(約10万円)で、0.5ロットでの運用成績は・・・

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なんと運用資金が約13倍、PF7.31 勝率97.33%。
1年毎に福利運用すると10万円を3年間運用すれば2億円になります(1000$ x 13 x 13 x 13)。
どこかの情報商材の唄い文句みたいですが・・・
これを倍の1ロットで運用すると・・・・

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悲しいかな、わずか2回目の取引で、マージンコールでゲームオーバーです。
そこで、ケリー基準とバックテストから導かれる当たり前すぎる答えは、「レバレッジを上げるな」です。
では、2007年で0.5ロットなら安全であったかというとそうではなく、最初のグラフの中ほどでガクンと下がっている部分がありますが、この直前からEAを稼働させた場合、0.5ロットでは破産します。最悪の損失を被る直前に高いロットで取引すると即刻ゲームオーバーです。
バックテストの結果では0.4ロットでは無事に生き残り、2か月で資金が2.7倍になりますが、途中の含み損に、わたしなら精神的に参ってしまうでしょう。
最適なロット数を導くのは困難ですが、4倍の安全を見て、0.1ロットなら許容できそうです(2007年の過去の話ですが)。
■プロの投信があまり儲からない訳(蛇足)
これで、巷の情報商材が「●十万円が●年で●億円」というのに対して、プロの投資信託の利率は良くて、年数十%、多くが年数%の一桁代で、1年で倍になるものが皆無である理由が良く解ります。
つまり、情報商材は売ってしまえば良いので、ケリー基準を無視できますが、投資信託はお客さんのお金を安全に増やす使命があるためケリー基準の考え方を無視できないために、レバレッジを上げることができないのです。
そこで、目下、好調なRobowalk FXですが、ケリー基準の考え方を無視するとまちがいなく破産いたします。
















